ほんやまにあの書店巡回日誌-3

6月15日(日)
東京地方:晴れ・最高気温24.3℃・最低気温18.6℃・湿度51%


東京メトロ副都心線雑司が谷:〈わめぞ〉の鬼子母神古本まつり

東京メトロ千代田線・千駄木(JR西日暮里):往来堂書店、古書ほうろう

西武池袋線・富士見台:ブックセンター富士見台


東京で最後の地下鉄・副都心線の開通でわく、雑司が谷鬼子母神境内で行われた「〈わめぞ〉の鬼子母神古本まつり」に行ってきた。


用事があったため、スタートが遅くなり、雑司が谷についたのは午後3時を過ぎていたが、雑司が谷周辺は日頃と違って、家族連れや熟年カップルだけでなく、若いカップルもぞろぞろとたくさん歩いており、まるで観光地のような賑わいだった。商店街には記念品配布か何かわからないが、長蛇の列が。雑司が谷の駅から出るとすぐ、都電荒川線鬼子母神駅なので、東京とは思えない都電が走る風景も見れる街として、今まで以上に人気のスポットになりそうだ。


鬼子母神境内も、古本まつりや手創り市は16時までということで、店じまいを始める店もあったが、お客さんはまだまだたくさんいて、早い時間は相当、混雑したのではないだろうか。


湿度も低く、そんなに暑くもなく、神社の境内での古本市開催には、絶好の天候だったが、見て回るだけでも、気持ちがよく、大きな木に囲まれた神社の境内での古本市というのは、すごくいいなあと思った。


また、手創り市のほうも、思ったよりもお店の数や内容が充実しており、手創りのグッズと古本というのも相性がよく、いい雰囲気のコラボだと思った。副都心線の開通で、このイベントはもっと名物イベントになるだろう。


古書 往来座ちょっとご報告
<わめぞ>の鬼子母神古本まつり写真集
http://ouraiza.exblog.jp/8394820/


もう閉店間際で、買う本はないかと思ったが、3冊ほど購入。このあと、古本市にも参加していた千駄木の「古書ほうろう」と、「往来堂書店」を回る。


「古書ほうろう」は、古書店には珍しく、通路がゆったりとして、本もいろいろなジャンルが置いてあり、ちょうどいい音量の感じのいいBGMの中で、ゆっくりと本を探せる。店内で行われるトークショーやイベントも面白い。


周りには商店が多いわけではなく、古本屋さんが隣接しているわけではないのに、昨日も私がいた間に、入れ替わり立ち代り、お客さんが途切れずに入ってきており、固定客やこのお店を目指してきているお客さんが多いことがうかがえた。


一方、新刊書店の「往来堂書店」は、お年寄りから中年の男性、若い男女、家族連れと、様々な年齢層のお客さんでいっぱいで、それぞれ真剣に本を選んでおり、近所に住んでいる人だけでなく、遠方からわざわざ、この店を目指して訪れている人も多そうな感じがした。


往来堂書店は、そんなに広くない店内に、文芸書から人文書、文庫や雑誌、実用書、絵本や児童書まで、幅広いジャンルの本を、点数を絞って、バランスよく並べてある。おしつけではなく、さりげなく、訪れるお客さんのかゆいところに手が届いている、理想的な街の本屋さんの一つだと思う。


今の厳しい出版流通の状況のなかで、このような規模の街の本屋さんを維持していくのは、相当大変なことだと思うが、ほんやまにあとしては、これからもがんばってほしいと勝手にエールを贈りたくなる書店だ。


このあと、先日、往来堂書店が主催したトークショーがあった「やなか珈琲店」で、おいしい珈琲を飲みながら、古書ほうろうと往来堂書店で買った本を、少し読んでから帰ったが、この不忍ブックストリートような本のある環境は本当にうらやましい。


先日の「『読むのが怖い!帰ってきた書評漫才〜激闘編』(ロッキング・オン)刊行記念トークショー 北上次郎大森望の24時間 書評家の仕事」は本当に、楽しませてもらった。また、本好きや本屋好きのためのイベントがあれば、ぜひ行きたいと思っている。


往来堂書店HP
http://www.ohraido.com/index_n.cgi

古書ほうろうHP
http://www.yanesen.net/horo/