勝手に書店巡回日誌10−副都心線・池袋②

6月23日(月)

東京メトロ副都心線・池袋:旭屋書店池袋店、明和書店池袋店


昨日の日誌で書き落としていたが、西武池袋線の地下の改札を入ったところにある、明和書店池袋店にも立ち寄った。この店は、ホームに上がる階段の横にある小さなお店なのだが、雑誌から文芸書やビジネス書、新書や文庫、コミックまで、けっこう売れ筋の本や新刊が揃っている。電車で読む本を買うのには便利なので、いつもお客さんでいっぱいだ。


昨日も、電車で読むために、コミックの「最強!都立あおい坂高校野球部⑯」(小学館)を購入。


旭屋書店池袋店が1フロアで、リブロ池袋本店やジュンク堂書店池袋本店よりは、本が探しやすいので便利と書いたが、それでも本が多すぎて、探す気が萎えてしまうところがある。


だから、明和書店のように、本当に新刊と売れ筋の本しか置いていないお店のほうが、急いでいるときには便利だ。急いでいるときだけでなく、この点数の少なさがいいという人も多い。この対照的な本屋さんを比較することで、本を選んだり、探すのも大変になっている本屋さんの店頭事情が見えてくるというのは大げさか。


このお店は、明和書店練馬店の系列店かと思うが、単独の小規模店で売れ筋の新刊を確保するのは相当大変なことらしい。ここが、ほかの業界とは違うところで、コンビニのように売れ筋商品に絞って置こうと思っても、街の本屋さんのような小・中規模店が単独では、それはできない仕組みになっている(もともと物理的にも行き渡らない部数の書籍やコミックが、取次や出版社との力関係や実績によって部数が決定され、書店に配本される。近くに取次会社があり、直接行ければ、現金で仕入れることはできるらしいが)。


だから、街の本屋さんにとって欠かせない主力商品だった雑誌やコミック誌、コミックなどの売上げがコンビニに軒並み、持っていかれたら、書籍の売上げでそれを埋めていくというのは不可能に近く、商売そのものが立ち行かなくなってしまうことは素人でもわかることだ。


話はだいぶ飛躍してしまうが、このブログのテーマでもある、どうしたら、街の本屋さんがなくなっていくことを止めることができるのか。一読者である私が考えても、どうなるものではないが、ほんやまにあとしては、何かが変わってくれることを祈りたい。


≪勝手に車内読書実態調査≫


帰りの電車(池袋・午後8時台発の西武池袋線の各駅停車)の中で、周りの乗客を失礼ながら、ウオッチング〜してみた。


私の座っているシート7人と前のシート7人の14人中、コミック誌を読んでいる男性2名、文庫本を読んでいる男性1名、コミックを読んでいる男性1名(ほんやまにあ)。


ワンセグケータイでテレビを見ている男性2名、ipodやケータイで音楽を聴いている女性2名。全体にちょっと年齢が高めだったので、ケータイでメールをしている人はいなくて、残り6人は寝ていた。


そして、「ビックコミック」と「ビックコミックスピリッツ」を読んでいた男性は、二人とも40代か50代だった。ワンセグを見ていた2人は、20〜30代だろうか。


以前は若いビジネスマンはみんなコミック雑誌を読んでいて、それが見苦しいと問題になったが、今読んでいるのは、オジサンだけなのかもしれない(コミックを読んでいたほんやまにあも、もちろんオジサン)。


各駅停車なので、急行や準急だと結果は違うだろうが、今回の調査では、本を読んでいる人は14人中1人だけで、かろうじてコミック誌やコミックを読んでいる人が3人という結果だった。もっと若い人が多ければ、ケータイ操作率がもっと上がり、コミック誌を読んでいる人はゼロだったかもしれない。


個人的な印象だけだが、電車内で小説などの単行本を読んでいる人はごくわずかで、文庫・新書を読んでいる人も少なくなっている。通勤での読む本や雑誌の需要というのは(通勤時間の長い首都圏の場合は特に)、けっこう大きかったと思うが、コミック誌さえ読まないのだから、本が売れなくなるのは当然か。


また、機会があったら観察してみようと思う。


【東京沿線書店ファイル●東京メトロ副都心線

1.池袋駅-2


1-⑥明和書店 池袋店

  • 住所:〒171-0022東京都豊島区南池袋1-28-1(西武池袋線構内)
  • 電話:03-5956-2015
  • 営業時間:9時〜23時30分
  • 店舗面積:坪
  • 休業日:無休


1-⑦いけだ書店池袋店

  • 住所:〒171-0021東京都豊島区西池袋1-11-1 メトロポリタンプラザ4階
  • 電話:03-5951-4780
  • 営業時間:11時〜21時(日・祝〜20時30分)
  • 店舗面積:坪
  • 休業日 : 無休