本と雑誌は、けっして死なない! と思うけど生き残るのは大変。


小田光雄氏の「出版状況クロニクル」が更新され、2009年1月26日〜2月25日の出版を巡る状況が分析・考察されており、何か感想をと思っていたのだが、その状況の厳しさを前に、私の知識と立場では正直なところ、どこからどう書いていいかわからず、今日のところは、前文を転載させていただく。


出版状況クロニクル 10 (2009年1月26日〜2月25日)
http://www.ronso.co.jp/netcontents/chronicle/chronicle.html
 

自動車業界や家電業界が、ほぼ最良の状態から最大の経済不況に陥ったのに比べて、出版業界は最悪の状況の中で最大の危機を迎えたことになる。
 自動車業界や家電業界の経済不況はサブプライムローン崩壊に端を発している。出版業界もまたサブプライムローンと見なしていい問題を抱えながら、何の改革もなされず、10年以上を過ごしてきた。そこに最大の経済危機が押し寄せているのである。
 出版業界のサブプライムローン的問題とは再販委託制下での書店の過剰出店、出版社の過剰生産、取次の自動配本システムの限界を示す雑誌・書籍のかつてない高返品率であり、今年はこれらの崩壊と社会経済の危機が一挙に襲ってくるだろう。
 直視に耐えない事態も生ずるかもしれないが、出版敗戦の現実を冷静に記し続けるつもりだ。


また、作家・仲俣さんと書肆紅屋さんがそれぞれの視点で、分析と考察をされているので、紹介させていただく。


海難記:「雑誌上位時代」の終わり
http://d.hatena.ne.jp/solar/20090307#p1

空想書店 書肆紅屋出版状況クロニクル10
http://d.hatena.ne.jp/beniya/20090306


数字を見れば見るほど、本と本屋さんが置かれた状況の厳しさがひしひしと伝わってくるが、一読者として「本屋さんで本と雑誌やコミックスをできるだけ買う」ことのほかに、微力ながら何かできることがないかと考えている。ひとりでできることには限りがあるが、このブログを更新しながら、何かやれることを考えていきたいと思う。


※このエントリは一度アップしたのですが、次の記事をアップする際に誤まって消してしまいました。そのため再度アップしたのですが、一度目の内容はバックアップしたつもりで、できていなかったので、内容がちょっと違っています。基本的な更新方法は覚えたのですが、細かい操作方法はまだ完全にマスターできていません。書きたいと思うネタもたまるばかりで、もっと、さくさくっと更新できるようになりたいと思います。