本と本屋さんのニュース:〜3月19日

前回のニュースMEMO(2月23日〜3月6日)以降、3月19日までの出版・書店関連のニュースをメモしておく。今回からまた、最新記事から降順に並べることにした。日付はニュースのあった日ではなくて、各紙・各サイトの掲載日に統一することにした。今回も8割方書いた記事を、無意識のうちに消してしまった。ショーック。


3月19日

大日本印刷は18日、ジュンク堂書店(神戸市、工藤恭孝社長)の株式の51%を買い取り、連結子会社にしたと発表した。同社はこれまでに丸善図書館流通センターを買収しており、書店事業を強化する狙い。

写真家を機動力で発掘 設立3年社員2人

木村伊兵衛写真賞に決まった浅田政志写真集『浅田家』 旗揚げからわずか3年、社員2人の出版社、赤々舎(あかあかしゃ)が写真界で脚光を浴びている。若い世代の作品を次々に紹介し、2年連続で新進写真家の登竜門、木村伊兵衛写真賞をさらった。新たな才能を世に送り出す上で、同社のような機動力のある版元の役割が大きくなっている。

学習マンガの重鎮、伊東章夫(71)は、ケント紙に向かう前に、まずわら半紙に分量多めの「下絵」を描く。それに直しを入れ、削ってから「本番」を描き始める。50年前、講談社週刊少年マガジン」初代編集長の牧野武朗(85)にたたき込まれた「牧野流」が、体に染みついているという。

3月18日

3月18日付で、ジュンク堂書店の発行済み株式39万8500株のうち、51%となる20万3235株を取得したと発表。大日本印刷からは取締役1名、監査役1名を派遣する予定だが、経営の独自性を生かし、従業員や店舗などに変更はない、としている。

教育・出版事業の強化を図る大日本印刷はこれまでに、丸善図書館流通センターとも資本・業務提携している。ジュンク堂書店は現在33店舗を運営、2008年1月期の売上高は405億円。

週刊新潮」(新潮社)の編集長が4月20日付で早川清氏(54)から現同誌次長の酒井逸史(はやと)氏(43)に交代することが17日わかった。

「指示待ち」で「まじめ」

バブル期から現代まで、若者はどう変わったか――。関西大社会学部の片桐新自教授が、1987年から関西の大学生を対象にしたアンケート結果を分析した「不安定社会の中の若者たち―大学生調査から見るこの20年」を出版した。今の若者を遠くの見えない陽気で臆病なロボットと表現、「学生というフィルターを通して来るべき社会が見える。社会への関心を持たなければ良い社会にならない。そのことを、この本を通じて受け止めてくれたら」と話す。

週刊少年マガジン」と「週刊少年サンデー」が創刊50周年を迎え、2009年3月17日に盛大な記念式典を行ったが、「週刊少年ジャンプ」などを含めたこれら少年誌は、少子化やケータイなどに人気を奪われ、発行部数が10年前の半分以下になるなど低迷ぶりが目立つ。赤字が増え、「廃刊の危機」といった噂も出るなかで、今後はどうなってしまうのか。

3月17日

週刊少年サンデー(小学館)と週刊少年マガジン(講談社)が17日、ともに創刊50周年を迎えた。都内のホテルで開かれたイベントには、両誌で活躍している158人のマンガ家や原作者を含む千人以上が集い、巨大なバースデーケーキで祝った。

東京都千代田区が未発表小説を募集した「第3回ちよだ文学賞」(読売新聞社共催)の受賞者が16日発表され、大賞には千葉県柏市フリーライター、八木沢里志さん(31)の作品「森崎書店の日々」が選ばれた。

今から50年前の1959年3月17日。小学館週刊少年サンデー」、講談社週刊少年マガジン」が同時に生まれた。日本を代表する出版社がしのぎを削った創刊合戦。半世紀を経て今も続くライバル関係――。最初の弓を引いたのは、「サンデー」初代編集長の豊田きいち(83)だった。

3月16日

外務省所管の社団法人「シャンティ国際ボランティア会(SVA)」(東京都新宿区)と、中古書籍販売チェーンのブックオフコーポレーション(神奈川県相模原市)は、引っ越しで不用になった本などをまとめて寄付してもらい、途上国の子供の教育支援資金にする活動に取り組んでいる。本やCD、DVD、ゲームソフト計30点以上を処分する際、SVAに申し込むと、宅配便で無料回収してブックオフに届けられる。ブックオフは買い取った場合に相当する金額をSVAに払い、東南アジアなどでの図書館活動=写真は、SVAが出版した紙芝居を見るカンボジアの子供たち=などに充てられる。

東京急行電鉄と角川マーケティングは、首都圏で働く女性が対象の女性誌『ChouChou』と、渋谷駅構内や新宿駅改札前など首都圏に9店舗を展開するランキンランキンを連動させたクロスメディアプロモーションを5月から展開すると発表した。

3月15日

3月14日

3月13日

3月12日

本屋を歩けば嫌でも目につく新書の山。点数は膨大で、内容もルポものや歴史本、経済本からタレント本まで、フィクション以外なら何でもあり、の状態だ。どれを読めばいいか迷う読者向けに「最強の新書はこれだ!」を売り文句にしたガイド本まで登場した。「百花繚乱(ひゃっかりょうらん)」とも言われるブームだが、出版不況の象徴という厳しい見方もある。

3月11日

第34回木村伊兵衛写真賞の受賞者は浅田政志氏(29)に決まった。4月22日に東京会館で授賞式が行われ、賞状と賞牌(しょうはい)、副賞100万円が贈られる。

浅田家

浅田家

リクルートは10日、月刊就職情報誌「就職ジャーナル」を2月28日発売の「4・5月号」を最後に休刊すると発表した。就職活動の情報収集がインターネット中心になっており、6月からはホームページでの情報提供に移行する。

吉本興業と、出版社の幻冬舎がタッグを組んで「幻冬舎よしもと文庫」を創刊させる。「笑って泣ける」をコンセプトに、第1弾の5冊は13日に発売。島田紳助(52)とダウンタウン松本人志(45)による共著「松本紳助(560円)などが全国書店に並ぶ。初代宣伝部長にはお笑いコンビ「品川庄司」の品川ヒロシペンネーム、芸名祐=36)が就任、「ご期待ください!!」とアピールしている。

「漫画全巻ドットコム」を運営するTORICO(台東区)は3月11日、同社が手がける漫画即日出前サービスのエリア拡大を図った。
漫画即日出前サービスは、夢の街創造委員会(大阪府大阪市)が運営する「出前館」と提携し、昨年11月に秋葉原エリア限定で開始。注文者の自宅に15分〜2時間程度で漫画全巻セットを届けるもので、リアル書店インターネット書店、漫画喫茶が応えきれていなかった「今すぐ自宅で漫画全巻を読みたい」という消費者のニーズに応える。

3月10日

3月9日

小学3年〜中学1年を対象とした児童文庫が角川書店から創刊され、第1弾として15冊が刊行された。書き下ろし作品には、あさのあつこ宗田理(そうだおさむ)ら人気作家6人の短編集『きみに贈るつばさ物語』(620円)、オリンピック競泳・金メダリスト北島康介選手が、自身の半生と、子どもたちとの交流をつづった『夢の力こぶ』(田中章義・構成、同)などがある。この1年に50冊の出版を予定している。

3月6日に社員を解雇し、東京地裁に自己破産を申請した。負債額は21億円のもよう。同日付で破産手続き開始決定を受けた。同社は07年にバウハウスの出版部門を引継ぎ、バウハウスの常務だった木村弘之氏が社長に就任。近年では、加護亜依の対談エッセイ集『LIVE』などを発刊していた。

3月5日

昨年の書店廃業数が1095店で、その売場面積が5万7684坪であることが、大手出版社の調査でわかった。廃業店は前年の951店から144店増(前年比15.1%増)と大幅に増えた。

3月3日

ネット検索最大手の米グーグルの書籍検索サービスに対する著作権侵害訴訟で、日本文芸家協会坂上弘理事長)は2日の理事会で、著作権管理を協会に委任している作家ら約5千人に対し、和解の意思を確認し、合意者をとりまとめて和解金の請求を代行することを決めた。

グーグルは米国内の図書館などと提携し、世界の書籍のデジタル化を図っている。日本人作家の書籍も多数データベース化されており、夏にも見込まれる米集団訴訟の和解の内容が、日本の著作物にも及ぶことになる。


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