ハリーポッター最終巻は書店を今回も救ってくれるのか!?

今日23日に、全世界でシリーズ累計4億部も売れたというハリーポッターの最終巻、『ハリー・ポッターと死の秘宝』(J・K・ローリング著)の日本語版がついに発売される。


今回も東京・八王子のくまざわ書店八王子店の5時を皮切りに、新宿、神保町、東京、丸の内の都内6箇所で発売イベントが行われる。


静山社ホームページの早朝販売書店リストを見ると、販売解禁時間の5時から販売する書店がけっこうある。


そして、なんと地元富士見台駅前のブックセンター富士見台でも7時から販売される。店内外には貼り紙がしてあり、店内にはハリーポッターが入っているとみられるダンボールが山積になっていた。


最終巻ということで、アマゾンでは今回も予約開始から連続1位を記録し、マニアやファンの間では盛り上がっていると思うが、一般的な関心や盛り上がりにはやや欠けている感じがするが気のせいか。


最終巻の初版部数は180万部、そのうちアマゾンは10万部を確保、楽天ブックスでも予約だけで3万部を超えているという。


今回も上下巻セットで3990円という高価格商品で、書店の売上げ増には貢献するだろうが、どこまで販売部数を伸ばせるかが注目される。


第1巻からの発行部数を見てみると、第1巻の508万部を筆頭に、6巻までで累計2175万部を発行。1巻当たりの平均発行部数は362万5000部となる、恐らく最初で最後だろうまさにギネス級のシリーズで、書店の売り上げ増と、買切りになってからは、返品率減少にも貢献してきた。


ハリーポッターがない来年以降の書店がどうなるのか、そのぬけた穴を埋める大型出版物が出てくるのか。


ハリーポッターが出る月には、書店もそれに備えて店頭の本を返品し、出版社も新刊を減らし、人気作家の作品は発売時期をずらすというが、その反動というのも、けっこう無視できないだろう。


悪い悪いと言われながらも、ハリーポッターの陰に隠れて数字的には、落ち込みが目立たなかった文芸書は、シリーズ終了と共に本当の正念場を迎える。


●『ハリー・ポッター』シリーズの販売年と発行部数