こんな本屋さんなら、つい行ってしまう・その3:心意気は伝わる

昨日(24日)は久しぶりに、神田神保町と新宿の本屋さんを何店か巡回した。


神田神保町では、東京堂書店書泉グランデ三省堂書店神田本店を駆け足で回った。


東京堂書店の地方小出版、リトルプレスコーナーのある3階では、
南陀楼綾繁さんの『積んでは崩し 南陀楼綾繁のブックレビュー&コラム1999〜2004』と、わめぞ文庫の第一弾『大阪京都死闘篇 武藤良子関西旅行記 完全版』を購入。「積んでは崩し」は最後の1冊だったのでラッキー。この2冊はお二人のブログやわめぞメンバーのブログで内容や評判を拝見していたが、想像以上に体裁やイラストなどもいい感じで、早速帰りの副都心線の中で面白く読ませてもらった。


また、畠中理恵子さんがつくる書店内ミニコミ「週刊三階」の第4号と5号をもらい、得した気分。こういう手づくりのミニコミをもらえると思うと、わざわざ行ってみようという気持ちになる。


東京堂書店には神保町の新刊書店6店の在庫が検索できる端末が置いてあったが、時間がなく今回は試せなかったので次回に。


紀伊国屋書店本店では、連続ブックフェア 「紀伊國屋書店と新宿」
のVol.2 「〈熱き時代〉の新宿、新宿の〈いま〉」をのぞく。


昭和2年以来、新宿の地に店を構え続ける紀伊國屋書店新宿本店が、今改めて「新宿」という街の持つ「場の力」に迫る大ブックフェア!」とうたって、3階、5階、6階の3ヵ所で展開。


本間健彦・田家秀樹・唐十郎若松孝二宇野亜喜良四谷シモン秋山祐徳太子赤瀬川原平森山大道・中平穂積・菊地成孔吉田豪・平沢剛・鴻上尚史マキノノゾミ横内謙介の豪華な顔ぶれが寄稿している「じんぶんや小冊子特別版(14頁)」を無料で配布(限定2000部)しており、これは相当お得な大サービス。


上記小冊子寄稿者の著作ほかに新宿文化関連書籍や『田辺茂一と新宿文化の担い手たち』(1995年新宿歴史博物館開催の特別展図録)の限定復刻を販売。


宇野亜喜良デザインのグッズやTシャツなども展示販売しているほか、「わめぞ」が出品する60〜70年代の刊行古書や新宿関連図書の古本も販売しており、これは画期的なコラボだと思う。


新宿の文化の拠点というか、一翼を担ってきた紀伊国屋書店ならではの、気合いが入ったフェアだと思う(11月30日まで開催)。


書評空間ブログ
http://booklog.kinokuniya.co.jp/jinbunya42/


こういったブックフェアや手づくりの小冊子などを通して、
本屋さんで働く人の本に対する愛情や愛着といったものや、好きな本を売りたいという気合い、お客さんに喜んでもらおうという心意気が伝わってくる。


そして、遠くからでもわざわざ行ってみよう、また来ようと思う人も多いはずだ。


mayoneezさんからのご指摘で、日販のHonyaClubで、メールで新刊情報が発信できるシステムはあるということ。でも、それをやるマンパワーが中・小書店にはないので、もっと自動化してくれればという指摘。


もっとネットの活用をと偉そうなことを書いていますが、専門的なことはわからないので、このシステムを使うのに、どれだけのコストや手間がかかるのかはわかりませんが、取次や出版社などが、たとえばコミックだけでも、中小の本屋さんでも利用できる、簡単なメール送信システムをつくってくれるといいですね。


ポイントカードも導入できるようですが、加盟店は全国でも257店(8月21日現在)しかないようで、これではなんかもったいないですね。


そういえば、ネット書店「本やタウン」のメールはとっているのですが、なんかあまり心意気や熱気が伝わってこないので、あまり読んでいませんでした。やっぱり、それぞれの本屋さんが、現場感覚で発行するメールのほうが読みたいと思います。


そういえば、わめぞ主催の大人気イベント「第2回 月の湯古本まつり 〜古本、沸いてます♨〜」が、10月11日(土)に、翌12日には「秋も一箱古本市2008」が開催される。本と本屋さん好きにはたまらない10月になりそうだ。

わめぞ http://d.hatena.ne.jp/wamezo/

不忍ブックストリート http://sbs.yanesen.org/


副都心線の関係者が先日取材に答えて、
「今は副都心線が東京でも一番正確だ」
と豪語していたが、開業当時の混乱がウソのように、
ほぼ時刻表どおりに動いているので、
西武池袋線沿線の住民にとっては、新宿や渋谷に行くのには、
確かに便利になったと思う。


ということは、池袋を素通りすることが多くなったということか。
渋谷にもブックオフができて、ヤマダ電機も今日開店する。


渋谷駅周辺の本屋さんは、紀伊国屋書店ブックファースト、山下書店、文教堂、リブロ、大盛堂書店、それにTSUTAYAとバラエティに富んでいて、先日久しぶりに巡回してみて、それぞれ個性があって驚いた。


池袋は三越も閉店が決まったようで、副都心線の影響というのは、本屋さんにもあったのでしょうか。