古本屋さんのイベントが今、面白い!

ちょっと前の話になるが、いくつかの古本屋さんが企画しているイベントを見に行った。


月の湯古本まつり〜銭湯で古本浴〜 (4月5日)
http://d.hatena.ne.jp/wamezo/20080216

・第8回古書往来座外市〜口笛は、わめぞに響く〜(5月3日、4日)
http://www.kosho.ne.jp/~ouraiza/

・第6回一箱古本市 (4月27日、5月3日)
http://sbs.yanesen.org/


月の湯古本まつり」は、昭和8年に創業した昔ながらのたたずまいの銭湯である月の湯(文京・目白台)を会場に、古本市とトークショーを開催、カフェスペースもつくったイベントで、大盛況だった。


昔ながらの街の銭湯を会場にして、洗い場や脱衣かごに本を並べたというのも面白いアイデアで、古本市としては歴史に残るものだと思う。


直前に新聞などにも取り上げられたこともあり、予想を大幅に上回る来場者数だったようで、本に出会うためのこのようなイベントがあれば訪れたいという読者が多いことを表していると思う。


1日だけの開催で、混雑していてゆっくり見れなかったのが残念だったので、またぜひやってほしいと思う。


5月3日には、「第6回一箱古本市」と「第8回古書往来座外市」をはしごした。当日は夕方近くなって晴れたものの、あいにくの雨模様で残念だったが、売るほうも買うほうも、本が好きな人たちの熱気が感じられるイベントだった。


この一箱古本市は、東京・谷中、根津、千駄木にある書店や古書店の軒先やスペースに、参加者がみかん箱サイズの箱、一箱に売りたい本を持ち寄り販売する青空古本市で、今回が6回目。


今回は、4月27日と5月3日の2日間、50箱ずつ合計100箱の出品者が参加した。


4月26日から5月6日までの期間に『一箱古本市 week』を同時開催。ワークショップや、トークショーなど50近くの企画も行われた。


開催場所は、古書ほうろうやオヨヨ書林往来堂書店の古書店や書店店頭のほか、旧安田邸やファーブル昆虫館、映画保存協会、根津教会などバラエティに富んだ場所にあり、地図を片手に各会場を、スタンプを押してもらいながら回るのも大きな楽しみになっている。


不忍ブックストリート」と命名された不忍通り沿いには、この一箱古本市の影響で、ブックカフェや雑貨店も増えているようで、この地域全体が本好きの集まる街になりつつあるようだ。


評判は以前より聞いていたのだが、実際に足を運んだのは今回が初めてだった。もう少し早い時間から、もっとじっくり見て回ればよかった、1日目も行けばよかったと後悔したほど、想像以上に面白いイベントだった。


1ヵ所で開催される古本市とは違って、本を探すだけでなく、不忍通り界隈を散策しながら、開催場所を巡る楽しみがある。そして、みかん箱1箱のスペースの中での選書はもちろん、ディスプレイや特製グッズなどの、参加者の工夫を見比べるのも大きな楽しみのひとつだ。


参加するほうも、見て回るほうも、本好きにはたまらない素晴らしいイベントだと実感した。


ライターの南陀楼綾繁さんを始め、往来堂書店、オヨヨ書林、古書ほうろう、など界隈の書店などやボランティアのスタッフにより運営されているようで、このストリートに行けば、好きな本と出会えるという、地域に根ざした手作りのイベントの成功例だと思う。


この界隈がもっと「好きな本と出会える街」として定着していくことを願うとともに、全国にこのような地域が増えていけばいいと思う。